嬉しい言葉をもらいました。
「なんか余裕そうに見えたよ」
上司からそう言われたとき、思わず笑ってしまいました。実は、全然余裕じゃなかったからです。でも、そう見えたということは、準備が正しかったということ。今日は、その話をします。
毎年部署全体で行う「700通の郵便発送」
私が勤める職場では、毎年4月に課全体で約700通の郵便を発送するという大きな業務があります。送付先リストの作成、封入する資料の準備、印刷、封入作業……ひとつひとつは地道な作業ですが、700通ともなると規模が大きく、複数の関係部署との連携も必要になります。
今年、私はこの業務を初めて担当しました。転職してから初めての経験で、勝手がわからないことも多く、正直なところ不安もありました。しかもタイミング悪く、4月の初旬は下の子(1歳)の慣らし保育と重なり、出社できない日もある状況でした。
それでも、この発送業務を一人で、3日で終わらせることができました。
カギは「1か月半前からの準備」
余裕そうに見えた理由は、当日の動きではありません。1か月半前から動いていたからです。
大きな仕事を前にしたとき、多くの人は「締め切りが近づいてから動き出す」ことが多いと思います。でも私は逆です。締め切りから逆算して、今できることを今のうちにやっておく。それが私の仕事の基本スタンスです。
今回の発送業務でも、まず全体のスケジュールを頭の中で組み立てることから始めました。「何日までに発送したいか」「そのためには何日前までに資料が揃っている必要があるか」「関係部署にはいつ連絡すればいいか」——これを整理するだけで、やるべきことの順番が見えてきます。
関係部署への連絡は「1か月前」に動いた
発送に必要な資料の一部は、他の部署から提出してもらう必要がありました。関係部署も4月は繁忙期。「お願いします」と言うだけでは、後回しにされてしまうこともあります。
そこで私は、発送予定日の1か月前に連絡を入れました。「〇日に発送予定なので、△日までに資料をいただけますか」と期日を明確に伝えた上で、「最悪でも□日(発送2日前)までにいただければ対応できます」という余裕の締め切りも添えました。
こうすることで相手も動きやすくなり、「いつまでに出せばいいか」が明確になります。早めに連絡しておくと、相手の仕事のスケジュールにも組み込んでもらいやすくなります。
△日になっても音沙汰なし→念押しの連絡
最初にお願いした△日になっても、関係部署からの資料提出がありませんでした。こういうとき、催促の連絡を入れることに気が引ける方もいるかもしれません。でも、ここで動かないと自分が困ります。
「先日お願いしていた資料ですが、最終的に□日までにいただければ対応可能です」と、柔らかくも明確に念押しの連絡を入れました。相手を責めるのではなく、「こちらはまだ間に合います」という伝え方をすることで、相手も動きやすくなります。
自分でできる作業は1か月前からコツコツ進める
関係部署からの資料を待つ間も、手を止めていたわけではありません。自分だけで進められる作業は、1か月前からコツコツと積み上げていました。
送付先リストを作成するための名簿の整理、封入する資料のレイアウト確認、封筒の準備——こういった「資料が届く前でもできること」を前もって終わらせておくことで、資料が届いたあとの動きが格段にスムーズになります。
もちろん、この間も通常業務はこなしていました。他の人から頼まれた仕事も断らず対応しながら、合間を縫って発送準備を進める。一見大変そうに聞こえますが、事前に計画が立っているから焦らずにいられます。そして、もちろんずっと定時退社でした。
資料が届いたら「全集中」で一気に終わらせる
関係部署から資料が届いたら、あとは全集中です。印刷・送付先リストの最終確認・封入作業を集中してこなしました。事前準備が整っていたので、資料さえ揃えばあとは「実行するだけ」の状態でした。
結果として、発送予定日の1日前には700通すべての発送を完了することができました。慣らし保育で出社できない日があった中でも、3日間の集中作業で終わらせることができたのは、1か月半前からの準備があったからに他なりません。
「余裕そうに見えた」のは準備の積み重ねのおかげ
上司に「余裕そうに見えたよ」と言われたとき、実際の心の中は余裕どころではありませんでした。でも、傍から見れば余裕に見えた——それが答えだと思います。
焦っているように見える人は、たいてい準備が足りていません。余裕そうに見える人は、見えないところで準備をしています。慌てているように見えないのは、慌てなくていい状況を事前に作っているからです。
来年はもっと効率よく
今年は初めての業務だったので、手探りな部分も多くありました。わからないことにぶつかるたびに確認し、試行錯誤しながら進めました。それでも3日で終わらせられたのは自信になりましたが、来年はもっと効率よくできると思っています。
今年やってみてわかったこと、もっと早く動けたこと、次回から変えたいこと——これを記録しておいて、来年の準備に活かしていくつもりです。仕事は毎年少しずつ上手くなれる。それが、地道な積み重ねの面白さだと思っています。
時短勤務でワンオペでも、大きな仕事を一人でやり切ることはできます。コツは、締め切り直前に焦るのではなく、ずっと前から少しずつ動き続けること。この経験が、誰かの参考になれば嬉しいです。

